☆ ことばの流星群 ☆

レクイエム

 十字架にかけられし地球よ。
 声を持ち
 皮肉をこめて
 言ってほしい。
 破壊的な人間のことを。
 「父よ、彼らを許したまえ。
 彼らは自分たちのしていることが
 わかっていないのです」

 皮肉な点は、
 われわれは、自分たちのしていることを
 知っているということだ。

 最後の生き物が
 われわれのせいで死ぬとき
 地球がしゃべってくれたら
 とても詩的(すてき)だと思う。
 それもわきあがるような声で
 できれば
 グランドキャニオンの
 大地から立ち上がるような声で
 「お終いだ」
 人間はここが好きではなかったのだ。


                  a man without a country
                  KURT VONNEGUT
                  国のない男
                  カート・ヴォネガット


ヴォネガットが残した忘れられない一篇の詩にある、
「自分のしていることを知っているけど、わかっていない人間」「人間はここが好きではなかった」
というのを見事に表現している映像があります。
わが身のこととして是非見てほしい。
そして考えてほしい、いまの人類は生きるに値するのかを。



この星が好きですか?
自分の家の中や持ち物がぴかぴかできれいなら、いくらゴミや汚染物を出しても平気ですか?
安くていつでも望むだけ肉が食べれるなら、生きものが尊厳もなくモノとして扱われても何も痛みませんか?
安楽のためなら、遺伝子組み換えでも有毒物質でも気にせずOK?
長生きのためなら、ほかの生きものを実験に使おうが、iPS細胞でもなんでも利用しちゃう?
そしてたまに生きものたちのかわいい写真や映像を見て「癒された~♪」って言えたら何だってありですか?

「チェルノブイリの森―事故後20年の自然誌」(メアリー マイシオ著)によると、チェルノブイリの強制避難地域は、野生の生きものたちのユートピアとなっています。
そう、放射能なんかより、よほど人間の方が脅威なのです。
大量絶滅を引き起こしている人類が、他の生きものの絶滅を危惧するという歪んだ自然観で、生きものたちの心配などする必要はないのです。
私たちさえいなくなれば、うまくやっていくのですから♪

東日本大震災で発生した日本発の想像を絶するガレキと称するゴミの山が、星野道夫が愛したあの美しいアラスカの海岸を汚し破壊し続けていること。
母なる海をプラスチック&放射能のスープにしていること。
復興と称して行われている「ショック・ドクトリン」。
書き出したらきりがない、ほんとうのこと…

島田雅彦さんが「未来は忘れた過去の繰り返しだ」と仰ってますが、もう忘れてません?
池澤夏樹さんは「あの時に感じたことが本物である。風化した後の今の印象でものを考えてはならない。」
と仰ってますが、どうでしょう?

成り上がりの人類は、自分たちは偉くって♪何でもわかって解決できてって♪地球もほかの生きものたちのことも愛してるって♪……
はなはだしい勘違いをしたまま、きっと今までどおり愚行をやめず、永遠に叡智をもつことはなく、早々に滅ぶものなのでしょうね♪
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# by akkiakiie | 2013-01-10 10:13 | カート・ヴォネガット